レンダリングシステム:油脂製品とは


日本の油脂利用の歴史

行燈 人間が油脂を利用し始めたのは、採油の難しい「油」より「脂」のほうが早かったといいます。捕獲した動物の脂肪が燃えることを発見し、それを明かりに利用した痕跡が石器時代の洞窟に残されています。食用のために獣を狩り、その脂肪層を石皿の上で溶かしながら、明かりにしたのでしょう。つまり、人類の油脂利用の歴史は、火の発見に次ぐほど古いものだといえます。

 狩猟民族にとって、自然に手に入れるこのできた動物性の油脂にくらべて、植物からとる植物性の油脂は、油を取り出すのに技術が必要なため、利用が遅れました。それでも旧約聖書にはすでにオリーブ油の記録が随所に見られます。

 日本では日本書紀に「はしばみ」の実から油を採り燃やしたという記述があります。ただし、食用として採取するようになるのは、家畜の飼育が始まった頃からだと考えられます。